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不幸論

著者は、誰もが幸せになり得ないといいます。その強烈な主張のため、至る所で議論を巻き起こしていますが、それが逆に面白いです。
アランの幸福論を真っ向から否定し、本書の中でも、数多くの幸せの形を否定していく。著者は幸福になるためには4つのポイントが必要だといいます。

  1. 自分の特定の欲望がかなえられていること。
  2. その欲望が自分の一般的信念にかなっていること。
  3. その欲望が世間から承認されていること。
  4. その欲望の実現に関して、他人を不幸に陥れないこと。

よく考えたら、すべてを満たすのは非常に難しいです。①~③は、まっとうに幸せを望んでいたら手に入りそうです。
しかし、④の他人の不幸というのは少なからず想定されます。私が本を出したために、ある人が著者になる機会を失ってしまった。私が研修に呼ばれたために、その機会を奪われてしまった。その可能性は、一切否定できません。

こう考えると、知らず知らずのうちに、人の不幸を生成している可能性もあります。だから、山にこもる人がいるのかなぁ……。
「幸せ」を求める世間の目が嫌になってきた方は、ぜひこの本を読んでみてください。ある意味スッキリしますよ!


著者名:中島義道
ページ数:216ページ
出版社:PHP研究所
発行日:2015/5/2
定価:580円+税

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